(レポート)[AWS Cloud Roadshow 2016 大阪]【パネルセッション】関西企業による AWS で実現した「IoT ビジネス」#AWSRoadshow
はじめに
こんにちわ。市田です。
2016年11月22日(火)ハービスホールにて行われたAWS Cloud Roadshow 2016 大阪に参加してきました。 本投稿では、導入事例トラックのパネルセッション関西企業による AWS で実現した「IoT ビジネス」 についてレポートしたいと思います。
パネリスト
- オプテックス株式会社
- 取締役兼執行役員事業戦略統括本部長 上村透氏
- ラトックシステム株式会社
- 開発部ソフトウェア技術グループ 宮川明菜氏
- 株式会社ピクセラ
- 製品開発本部 副本部長 加藤浩氏
オプテックス株式会社の事例紹介
- オプテックスのセンシングによるITPビジネスモデル
- 3年くらい前から取り組んでいる
世界初の遠赤外式自動ドアセンサ開発
- 1980年、ゴムマットの足踏式が主流だった
事業概要
- 主な事業領域
- 防犯センサ
- 照明
- 自動ドアセンサ
- FA
- 店舗マネジメント
- 水質計測 温度測定
- 運転支援など他
- 売上300億円くらい
- 40%が侵入検知要セキュリティセンサ
- 自動ドアセンサは国内60%のシェア
- 人数カウントセンサは国内80%のシェア
- 北陸、北海道新幹線の自動ドア導入は100%のシェア
- ストーンヘンジ、サグラダ・ファミリアの観光施設への導入
- 外周警戒センサ
- 世界4割のシェア
- 発電所
- 製油所など
- その他事例多数
オプテックスのセンシングによるIoTビジネスモデル
- センサの付加価値を高めて、新たなビジネス価値やソリューションを創造する
- Internet of Sensing Solution
- 「IoS」と呼んでいる
- 膨大なデータからセンサで選別された確実な情報源を抽出
- smart dataと読んでる
- クラウドにデータ蓄積
- 結果に応じて挙動を指示
- 色んなセンサからデータ収集
- 人データ
- 通行データ
- 運転データ
- 水質データ
- 防犯、環境モニタリング、運転マネジメント、ファシリティ・アセットマネジメント
ソリューションの形
- 1.端末機器販売型
- 従来からのもの
- 2.アライアンス型ソリューション
- 3年前から
- Iot-gateway
- スマートフォン
- LPWAで直接クラウドにデータ渡す
- 1と2との連携
- AWSでデータを収集
- クラウド連携で提供
- 3.完結型ソリューション
法人車両向け安全運転データサービス「セーフメーターデータサービス」
- 従来はドライブレコーダー
- 事故後に役立つもの
- 軽微な事故などが対象
- セーフメーターという新しいデバイスとクラウドによるソリューション
- 事故の予防に効果
- 荒い運転、ヒヤリハットなどが対象
セーフメーター(SAFE METER)とは
- 大きさは卓上時計くらい
- 加速度センサーが入っている
- 運転の良し悪しを判断するアルゴリズムを独自開発
- スムーズカウント(加点式の評価)
- 急ブレーキや急ハンドルなどをするとカウントリセット
- 電池で動く
- 前の機種はクラウドに繋がらなかった
- 現行のものはつながる
- データの流れ
- 車載デバイス(収集) ー スマホ ー AWS(AWS IoT,DynamoDB,Lambda)(処理) ー QuickSight,Cybozu Kintone(分析) ー ユーザ企業管理者
- 管理画面やスマホでその運転手の成績が見れる
セーフメーターの運転評価
- 安全運転するとカウントアップ
- 急発進や急ブレーキ、急ハンドルなどするとカウントリセット
- 点数が上がると褒めてくれたりする
- 日本人の特性を利用
- 点数が上がっていくと気づかない内に気をつけるようになる
セーフメーターの効果
- 事故率48%減少
- 事故処理の関節費用も同様に削減
- フリート保険17%減
- 営業車が多いほど保険料への効果は大きい
- 燃費8%向上
- 本体コストを1年で償却
採用事例
- 日本宅配推進事業協会(宅配協)が採用+アマゾンプライムナウ(軽バン)
- これまでの課題:宅配業で個人事業主は何も管理されていない。軽バンは危険は運転が多い
- 宅配協:仕事の単価を運転履歴などから決定してユーザに業務を斡旋
- 運転状況の確認にセーフメーターを利用
ラトックシステム株式会社の事例紹介
- パソコンやスマホの周辺機器を開発
- HDMI接続のモニタをPCのサブディスプレイにするアダプタなど
wifi学習リモコン
- 外出先のスマホから家電をAWS経由で操作
AWSの構成要素
- cofnito、AWS IoT、IAM、DynamoDB、Lambda、SNS
- スマホからのコマンドをDynamoDBに書き込み
- 更新イベントでLambdaを発動してコマンドパブリッシュ(IotMQTT)
- 応答をDynamoDBに書き込み、SNSでスマホにプッシュ通知
デモ
- wifi経由とインターネット経由の2パターンでスマホから電球の色を変更
- 実際にスマホ操作による電球の発色が変わる様子を会場スクリーンで確認
今後
- Alexa Voice Serviceで音声認識で利用できるようにしていきたい
モノ作り変革への対応
- 2015年にIoTへの注目が高まった理由の1つとして、人やデータがAWSを介して共有でき、新しい付加価値を提供できる環境が整ったことが挙げられる
- しかし、具体的にビジネスモデルを考えるのが最大の課題
ラトックシステムが考えるサービス
- スマートホームソリューション
- 離れた場所から家電を操作
- 帰宅おしらせ
事例:酒造業向け品温モニタリング
- 事務所のWindows PCで仕込みタンクの品温をモニタリング
- 品温警報装置
- 品温が警報値を超えたらAWS経由で登録されたスマホに通知
- SUB-GHz通知
- ROHM製Wi-Sunモジュール
- AWS構成は先程の「Wifi学習リモコン」とほぼ同じ
株式会社ピクセラの事例紹介
- 難波の会社
- ホームAC事業
- パソコンTV関連事業
- AVソフト事業
- ハードウェアからアプリまで自社開発
- マルチOS,マルチデバイス対応
- IoT事業
- 翻訳事業
- AR
- VR事業との組み合わせ
- IoT事業にAWS使ってる
- AWSテクノロジーパートナー
Conteホームサービスのご紹介
- 月額500円から始められるスマートホームサービス
- 920MHz帯使う
- グッドデザイン賞受賞
- 一人暮らしの安全など防犯、見守り、ホームオートメーションを導入できる
センサー
- ゲートウェイはドングルでLTE接続
- IoTサーバに接続
- デモ
- ドアを開くとLEDが点灯
IoTサーバにもとめられるモノ
- セキュリティ
- ユーザ認証、秘匿性
- 双方向通信
- websocket
- スケーリング
- ELB(Classic load balancer)はwebsocket非対応
- ALBは対応
- メンテナンスのしやすさ
- セキュリティパッチ適用などのメンテナンスによるダウンタイムを回避
- 上記は、API Gateway + Lambdaを用いたサーバレス構成で対応可能
- セキュリティ
- クライアント認証、cognito、TLS対応
- IoTサーバ構成
- [cognito],[SNS]
- [スマホ] - [IoTGW] - [API Gateway]
- [IoT Gateway] - [Lambda] - [DynamoDB] - [RDS] - [CLoudwatch Logs] - [s3]
- サーバレスアーキテクチャの開発運用フロー確立
- Lambdaコードのテスト
- APIデプロイ
- AWS独自仕様の把握
苦労した点とその対策
- swaggerの活用
- 構造化、再利用が簡単
- swagger-edhitorで編集、構文チェック
- パーサーコードの自動生成
- ドキュメント生成
- API Gatewayへインポート
- Lambdaコードのテスト
- DynamoDB_local、dockerを利用して単体テスト環境を構築
- jenkinsの利用
- APIデプロイ
- CloudFormation、AWS CLI利用
- API Gatewayのstege利用/lambdのaliasよるバージョン管理
- AWS独自仕様の把握
- ビジネスサポートの活用
今後の展望
- 多様なデバイスへの対応
- IoTゲートウェイの次期バージョンの開発
パネルディスカッション
- 時間が無くなてしまったのでディスカッションは中止
これからIoTビジネスを始めることを検討されている方へのメッセージ
- 無料相談会をAWSが実施している
- 技術的なハードルは低い。
- コスト面も障壁が低い
- 躊躇されている方はまずトライされてみるのがいい
- 初期費用が不要
- ITリソースの調達、変更に時間がかからない
- 失敗のコストが下がり、ビジネスが加速
- 実際、パネリスト企業の中には、数ヶ月で今回のサービスをゼロからスタートしてリリースされたものも。
感想
パネルディスカッションが無かったのは少々残念でしたが、多くのIoT事例が聞けたのは面白かったと思います。 AWSのように簡単に低コストで始められるという点がIoTの促進を促していることがよく分かるセッションでした。